2010 Fiscal Year Annual Research Report
プロテインキナーゼの基質分子同定法の新規開発とその有用性の検討
Project/Area Number |
21658119
|
Research Institution | Nagahama Institute of Bio-Science and Technology |
Principal Investigator |
蔡 晃植 長浜バイオ大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (00263442)
|
Keywords | BiFC / プロテインキナーゼ / タンパク質リン酸化 / 分子間相互作用 / スクリーニング / MAPキナーゼ / 大腸菌 / カルシウム依存性プロテインキナーゼ |
Research Abstract |
本研究では、BiFC法を用いて特定のプロテインキナーゼの基質を網羅的に、かつ簡便に探索する方法を構築しその有用性を検証することを目的とする。最終年度の研究では、プロテインキナーゼとその基質として知られている、イネのOsMEK1とOsMAPKのC末端側にそれぞれVenusのN末端半分とC末端半分を融合したタンパク質を植物内で発現するベクターを作成し、これを同時にイネのプロトプラストに導入したところ、相互作用が確認された。そこで、新たに大腸菌で発現するベクターを作成して同じように両ベクターを大腸菌DH5α株に導入したが、BiFCによる蛍光は認められなかった。これは、大腸菌DH5α株では発現したタンパク質が正確な立体構造をとっていない可能性を考え、真核生物のタンパク質と同じ立体構造をとりやすい大腸菌株に変えて実験を行った。その結果、OsMEK1とOsMAPKの特異的な相互作用を確認することが出来、当初目的とした簡便な探索系を構築することに成功した。そこで次に、構築した検定系を用いて植物免疫の情報伝達に関与することが明らかになっているOsCPK12と相互作用する基質タンパク質のスクリーニングを行った。まず、VenusのC末端半分と融合した形で発現する植物のcDNAライブラリーを構築し、このライブラリーを用いてスクリーニングを行った。12,000クローンについてスクリーニングを行ったところ、Dynamin、CaM binding protein、Fts A等を含む319クローンを選抜することが出来た。詳細な機能ドメイン検索を行ったところ、OsCPK12は細胞周期に関わるドメインと相互作用することが新たに明らかになり、本研究で構築したスクリーニング系がプロテインキナーゼの基質を選抜し、その機能を研究する上で非常に有用であることが実証された。
|
-
[Journal Article] Characterization of receptor proteins using affinity cross-linking with biotinylated ligands.2010
Author(s)
Shinya, T., Osada, T., Desaki, Y., Hatamoto, M., Yamanaka, Y., Hirano, H., Takai, R., Che, F.S., Kaku, H., Shibuya, N.
-
Journal Title
Plant Cell Physiol.
Volume: 51
Pages: 262-270
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-