2009 Fiscal Year Annual Research Report
疾患関連シグナル伝達系における低分子量二重特異性ホスファターゼの機能解析
Project/Area Number |
21659014
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松田 正 Hokkaido University, 大学院・薬学研究院, 教授 (20212219)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
室本 竜太 北海道大学, 大学院・薬学研究院, 助教 (30455597)
関根 勇 北海道大学, 大学院・薬学研究院, 助教 (20396295)
|
Keywords | サイトカイン / 増殖因子 / ステロイドホルモン / シグナル伝達 / ホスファターゼ / リン酸化 / 癌 / 免疫 |
Research Abstract |
近年の自己免疫疾患やがんの疾患発症の分子メカニズムの研究により明らかになり始めた『シグナル伝達系の制御』を担う蛋白群の代表であるプロテインホスファターゼのうち、近年その生理的機能の一部が明らかになり、注目されるユニークな分子群、低分子量二重特異性ホスファターゼを中心に、ホスファターゼによる疾患関連シグナルの制御機構の解析を行った。 1.種々の組織・細胞株でのDUSP遺伝子発現とサイトカイン、増殖因子、ステロイドホルモン等の各種シグナルによるDUSP発現誘導の解析 サイトカイン、ステロイドホルモン刺激により、各種DUSPのmRNA発現の誘導をRT-PCRにより、評価し、それらの刺激によって誘導されるDUSPを同定した。 2.疾患シグナルにおけるDUSP遺伝子ノックダウンによるを影響を解析 申請者らが確立したサイトカイン、増殖因子、ステロイドホルモンレセプターシグナルをモニターしうるレポーターアッセイ法を用いて、細胞株で種々のDUSP遺伝子をsiRNAノックダウンすることにより、当該DUSPのシグナルへの影響を評価し、疾患関連サイトカインシグナルを正に制御するDUSPを同定した。 3.ホスファターゼによる転写活性化複合体制御機構の解析 疾患シグナルを誘起する転写活性化複合体の重要な構成蛋白であるHDACをホスファターゼPP2Aが複合体を形成し、疾患関連シグナル伝達分子STAT3の脱リン酸化及び転写活性化制御を担うことを明かにした。
|
Research Products
(5 results)