2010 Fiscal Year Annual Research Report
環境・資源化学への挑戦:ビスグアニジン固定化ポリマーの分子設計・合成・評価
Project/Area Number |
21659029
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
石川 勉 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (20114233)
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Keywords | 環境化学 / 資源化学 / ビスグアニジン / 分子設計 / 評価 |
Research Abstract |
これまでに我々が精力的に推進してきた「グアニジンケミストリー」の新たな展開として、ベンゼン環のオルト位に2つのグアニジン基を配したビスグアニジン(BG)の強力な酸、および金属イオン捕捉能を利用したi)バングラディシュなどの地域で問題となっている飲料水中のヒ素汚染物質除去のための「マジックフィルター」の開発,ii)「元素戦略」プロジェクトにおける資源金属元素の選択的・効率的な回収法の確立を究極的な目的とし、本年度は以下の項目について研究を行った。 本年度は、平成21年度とは異なる、ベンゼン環とグアニジン窒素原子との間にメチレン鎖を有す脂肪族BGポリマー固定化体を合成し、ヒ酸に対する捕捉実験を検討した。得られたポリマーについては、これまでと同様に酸溶液に加えてヒ酸を遊離させICP-MSにてヒ酸を同定・定量した。しかしながら、実験的再現性に若干問題が生じる結果となった。そこで、来年度は改めて合成操作の見直しを含めた脂肪族BGの合成、計算化学的評価との突合せ、そして、より有効なBGの計算化学的手法による分子設計等に迫る予定である。
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