2009 Fiscal Year Annual Research Report
コンフォメーション病の早期診断マーカー探索を指向した挑戦的分析アプローチ
Project/Area Number |
21659035
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大江 知行 Tohoku University, 大学院・薬学研究科, 教授 (10203712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 貴章 東北大学, 大学院・薬学研究科, 講師 (40344684)
李 宣和 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教 (60519776)
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Keywords | コンフォメーション病 / 酸化修飾 / イムノアフィニティー / 質量分析 / 診断マーカー |
Research Abstract |
アルツハイマー病、パーキンソン病、プリオン病に代表されるコンフォメーション病は、各々の原因蛋白質(amyloidβ、α-synuclein、prion)の構造変化、即ち異常構造の凝集体生成に端を発する神経性の難病であり、多様な観点から研究がなされている。しかしながら、本疾病の診断および研究の多くは、『免疫化学的手法による関連蛋白質の分析』、『分子プローブによる凝集体の検出』等を分析基盤として行われており、いずれも蛋白質上の微少な化学修飾を分別できず、その可能性を無視した議論となっている。 一方、申請者らは、「コンフォメーション病のいずれも酸化ストレスと関係が深いこと」、「蛋白質がin vitroで容易に酸化修飾を受けること」、「高次構造に重要な役割を果たすHisが主要な酸化修飾のターゲットになっていること」に着目し、生体中での酸化修飾が構造変化(異常構造、凝集体の形成)を惹起する可能性を示唆してきた。 そこで本研究では、酸化修飾体が疾病トリガー、更には早期診断マーカー候捕になる可能性を念頭に、従来法では存在の有無を確認することが困難であったこれら酸化修飾体の理論的探索手段として、微小な酸化部位を分別可能とする精緻な分析基盤の構築を目的とした。 平成21年度は、モデルに各種アミノ酸を有するペプチド(angiotensin II)を用い、各種化学修飾体の調製、イムノアフィニティー担体の調製、タンデム質量分析計におけるフラグメンテーション解析により研究を行った。
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Research Products
(10 results)