2009 Fiscal Year Annual Research Report
Aβペプチド捕獲型アルブミン製剤の開発とアルツハイマー病治療への応用
Project/Area Number |
21659042
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
小田切 優樹 Sojo University, 薬学部, 教授 (80120145)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 徹 熊本大学, 薬学部, 教授 (90423657)
渡邊 博志 熊本大学, 薬学部, 講師 (70398220)
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Keywords | ヒト血清アルブミン / Aβ / Pichia酵母 / 免疫沈降法 / ドメイン |
Research Abstract |
Aβ蓄積や繊維化の抑制を可能とするAβ捕獲型ヒト血清アルブミン(HSA)の設計を最終目標とし、本年度は第一段階として、酵母によるHSAのドメイン単位での発現・精製条件を検討後、これらの物性評価を行った。次いで、HSAとAβとの結合性の評価を免疫沈降法により試みた。 発現宿主としてPichia酵母を用いた系で、HSAの3つのドメイン(domain I-III)の発現及び精製条件の確立を試みた。まず、培地上清をAquacide II(Calbiochem)を用いて濃縮後、HiTrap^<TM>Q HPカラム(GE Healthcare)に付し、目的とするタンパク質を精製した。これらの分子量をSDS-PAGEで確認したところ、native HSAの約1/3に相当する22kDa付近に、単一バンドが観察された。また、これらのバンドは、Western blottingで抗HSA抗体と反応を示したことから、HSAの各ドメインを高純度で得ることができる系の確立に成功した。 次いで、得られたタンパク質の構造特性をCDスペクトルによって評価した結果、いずれのドメインもnative HSAと類似した立体構造を保持している可能性が示唆された。 Aβ40とnative HSAを共存後、複合体の形成を免疫沈降法にて検出した結果、両者の特異的な結合が観察された。以上の結果より、HSAはAβ存在下においてHSA-Aβ複合体を形成することが示唆された。
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Research Products
(54 results)