2010 Fiscal Year Annual Research Report
脂質脱リン酸化酵素阻害によるリソソーム機能賦活・長寿モデルマウスの開発
Project/Area Number |
21659067
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
佐々木 雄彦 秋田大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50333365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小藤 智史 秋田大学, 大学院・医学系研究科, 特任助教 (00508153)
高須賀 俊輔 秋田大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (90375262)
山崎 正和 秋田大学, 大学院・医学系研究科, 特任准教授 (40373378)
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Keywords | リン脂質 / イノシトールリン脂質 / 長寿 |
Research Abstract |
イノシトールリン脂質の一つであるPI(3,5)P_2が消失しているphosphatidylinositol phosphatekinase typeIII (PIPK III)遺伝子欠損細胞ではリソソーム機能が大幅に低下していることを見出した。さらに、この知見に基づき新たに作製した神経細胞特異的PIPK III欠損マウスは、神経細胞特異的にオートファジーを阻害したマウスと同様の表現型を示し、短寿命となった。そこで、逆に細胞内のPI(3,5)P_2を増大させることでリソソーム機能を賦活化し、タンパク質分解経路を亢進させて、長寿マウスを樹立できないかと試みた。このために、ホスファチジルイノシトール3,5-二リン酸を分解するイノシトールリン脂質ボスファターゼSac3に着目し、その活性消失変異体をゲノムに置換挿入する形で、Sac3活性消失変異体ノックインマウスを作製した。しかし、残念ながら、このマウスは短寿命の表現型を呈した。[^<32>P]無機リン酸、[^3H]myo-inositol標識した細胞から、脂質を抽出し、脱アシル化したのち、HPLCにより分離を行うことで、細胞内イノシトールリン脂質量を測定したところ、予想に反して、ボスファチジルイノシトール3,5-二リン酸レベルは低下していた。培養細胞での共発現実験でSac3とPIPK IIIが直接会合することが確認されたことから、Sac3は分解酵素としてのみならずPIPK IIIの活性制御因子としても機能することが示唆された。今後、PIPK IIIの過剰発現や他のボスファターゼの機能阻害によって、検討を継続する予定である。
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Research Products
(4 results)