2009 Fiscal Year Annual Research Report
高機能性細胞シートによる移植医療にかわる重症心不全療法の開発
Project/Area Number |
21659102
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
河口 直正 Osaka University, 医学系研究科, 助教 (70224748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 誠司 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教 (90467506)
濱田 吉之輔 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教 (10362683)
松浦 成昭 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (70190402)
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Keywords | 再生医療 |
Research Abstract |
虚血性心筋症などの重症心不全に対する心移植や補助人工心臓に代わる新たな治療法として、組織工学技術を応用した温度応答性培養皿を使った筋芽細胞シートを心臓に移植する心筋再生療法が研究されている。しかし、移植された筋芽細胞の長期の生着や移植した後の細胞がどれだけ生存しうるか、その長期成績については、まだ明らかではない。したがって、これらの移植細胞を高機能化させることは、長期成績を向上させ、治療効果を高めるために重要であると考えられる。そこで、細胞シート移植の効果を長期間持続させるために筋芽細胞と共に平滑筋細胞をシート化する。そして、細胞シートを2層化して移植することにより平滑筋細胞から分泌されるエラスチンにより梗塞巣の弾性線維を増加させ、さらに梗塞巣の外膜側に弾性繊維の帯を形成(ガードリング効果)させ梗塞巣療痕組織の弾性を増し、さらに梗塞部の心外膜側への拡張を抑えることにより長期間の心機能改善効果を検討することを目的として本研究を計画した。 ラット由来の平滑筋細胞を単離・培養することで収縮型の平滑筋細胞からエラスチン分泌型の平滑筋細胞にし、さらに分泌型シグナルを有するベクターを用いて平滑筋細胞ヘエラスチンを遺伝子導入しエラスチン高分泌平滑筋細胞を作製した。 そして、平滑筋細胞の培養上清を抗エラスチン抗体を用いてウエスタン・ブロット法ELISA法によりエラスチンの分泌を確認した。
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