2010 Fiscal Year Annual Research Report
血管内皮前駆細胞と抗癌剤を用いた新しいハイブリッド癌治療法の開発
Project/Area Number |
21659193
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Research Institution | Foundation for Biomedical Research and Innovation |
Principal Investigator |
伊井 正明 (財)先端医療振興財団, 血管再生研究グループ, 研究員 (10442922)
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Keywords | 癌 / 細胞・組織 / ナノ材料 / 化学療法 |
Research Abstract |
1. 加水分解性抗癌薬剤徐放化ナノ粒子作成 パクリタキセル徐放化PLGAナノ粒子を作成(連携研究者による)した。パクリタキセル/PLGA封入効率26%・封入率8.8ug/mg(PLGA)・サイズ直径163±64nmの物性を示す粒子の作成に成功。 2. パクリタキセル徐放化加水分解性PLGAナノ粒子包合EPC作成と細胞機能評価。 PLGA単独と同じように、上記物性を示すパクリタキセル徐放化PLGAナノ粒子もEPCに包合させることが可能であった。パクリタキセル徐放化PLGAナノ粒子(PTX/PLGA)-EPC自体の細胞機能を評価したところ、予想に反してEPC単独やPLGA-EPCに比べ、PTX/PLGA-EPCの方が細胞増殖能及び細胞遊走能ともに高い傾向を示す結果となった。また、培養開始2週間後の細胞アポトーシス率に関しては、いずれのEPCにおいても大きな差は認めなかった。 3. パクリタキセル徐放化加水分解性PLGAナノ粒子包合EPCのマウス移植方法の検討 in vivo実験でマウス皮下腫瘍モデルに対して、PTX/PLGA-EPC移植治療実験を行うにあたり細胞移植経路の検討を行った。検討した細胞移植方法は、(1)経静脈的全身投与(尾静脈経由)、(2)経静脈的全身投与(右心室経由)、(3)経静脈的全身投与(左心室経由)、(4)腫瘍周囲皮下注入投与であり、腫瘍内に集積したDiI-PLGA-EPCを細胞移植24時間後に組織学的に解析した。現在解析中であり、(1)(2)(3)(4)の中で、どの投与法が最適であるかという結果については次年度の結果と合わせて報告予定。
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