2009 Fiscal Year Annual Research Report
新規Aβオリゴマー分解酵素によるアルツハイマー病発症病態・神経変性機構の解明
Project/Area Number |
21659218
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
松原 悦朗 Hirosaki University, 大学院・医学研究科, 准教授 (70219468)
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Keywords | Aβオリゴマー / 分解酵素 / アルツハイマー病 / 腹水 |
Research Abstract |
Aβオリゴマーはシナプス毒性を持ち、アルツハイマー病における記憶障害惹起分子と考えられている。本年度は我々の発見した腹水精製抗Aβオリゴマー抗体とのみ共抽出されるAβオリゴマー特異的分解酵素同定を試るため、Aβオリゴマー分解活性をもつ腹水精製抗Aβオリゴマー特異的抗体とAβオリゴマー分解活性のない培養上清から精製した抗Aβオリゴマー特異的抗体、他の腹水精製抗Aβ抗体及び腹水のみを作製した。Native-PAGE上で、腹水精製抗Aβオリゴマー特異的抗体でのみAβオリゴマー分解活性を示し、既存のプロテアーゼインヒビター存在下でその分解活性が減弱することを確認した。 さらに、このAβオリゴマー分解活性をもつ腹水精製抗Aβオリゴマー特異的抗体による受動免疫療法をを老人斑・神経原線維変化を再現する3x-Tgに投与し、Aβオリゴマー特異的分解制御がAβオリゴマーを起点とした記憶障害(AD発症)から神経変性(tauopathy)に至るアミロイドカスケードに及ぼす影響をin vivoで直接的に検証した。神経原線維変化が100%認められる26ヶ月例まで週一回5週間継続投与で、アルツハイマー病モデルマウスの記憶障害が著名に改善することを改善することを新奇物体探索試験にて確認した。
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Research Products
(4 results)