2009 Fiscal Year Annual Research Report
重症筋無力症患者胸腺における免疫系の恒常性維持の解析
Project/Area Number |
21659223
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organaization Nagasaki Medical Center Of Neurology |
Principal Investigator |
中根 俊成 Department of Clinical Research, National Hospital Organaization Nagasaki Medical Center Of Neurology, 部長 (70398022)
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Keywords | 重症筋無力症 / 胸腺腫 / 胸腺過形成 / 制御性T細胞 / FoxP3 |
Research Abstract |
新しいT細胞のサブセットがMGと胸腺病変にどのように関わっているかを検討するのが本研究の主目的である.MG患者胸腺(胸腺腫,胸腺過形成,正常胸腺),非MG胸腺腫,正常対照胸腺を用いて,そのFoxP3,RORγt,IL-17の発現を免疫組織化学,分子生物学的手法によって確認する.これらを定量比較することで,T細胞サブセット異常の有無をまず確認する.これまでの報告等からは何らかの異常が検出される可能性を予測した.今年度は免疫組織染色(上記に示した胸腺組織にてCD4,CD8染色に加え,FoxP3を加えた三重染色を行ない,共焦点レーザー顕微鏡で局在,発現について確認)の実験方法確立,発現量のカウントにより定量化を行なった.また分子生物学的手法(胸腺組織より分離したthymocyte,末梢血リンパ球よりRNAを抽出し,標的遺伝子をFoxP3としたリアルタイム定量的RT-PCRを行い,発現の程度を確認)の実験方法を確立できた.これらによって制御性T細胞の系統に関する検討・解析を行い,Neurology誌に報告した.MG患者胸腺において制御性T細胞の数的減少がこれまで報告されていたが,われわれの検討では否定的であった.
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