2011 Fiscal Year Annual Research Report
AIRE研究を基盤にしたB細胞によるI型糖尿病発症制御機構の解明
Project/Area Number |
21659230
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
永淵 正法 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (00150441)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗崎 宏憲 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教 (70403962)
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Keywords | 自己免疫調節遺伝子(Aire) / Bリンパ球 / 1型糖尿病 / 膵島炎 / 膵臓炎 / 抗原提示 |
Research Abstract |
自己免疫糖尿病発症に関るBリンパ球とAire遺伝子の意義について、Balb/cマウス、NODマウスにおける検計を行った。我々のグループからの既報のように(Tnt Immunol 1997)Bリンパ球欠損NODマウスでは、1型糖尿病の発症が抑制された。Aire遺伝子は、末梢のBリンパ球にマウスの系統に関らず発現していることが確認できた。さらに、AireKOBalb/cマウスでは、膵島炎のみならず、むしろ膵臓炎の病態を呈することが明らかとなったため、自己抗体の産生を探索したととろ、641Dの自己抗体を同定した。 一方、ヒトBリンパ球におけるAIREの意義については、マイクロアレイやファックスソーティングにより、抗原提示に関る分子群にAIREが関っているとの知見が蓄積されつつある。また、AIRE蛋白は蛋白分解阻害剤の影響で、蓄積が認められるが、その程度は軽微であり、蛋白分解よりも翻訳の制御がその発現に関与している要因が高いことが示唆されている。さらに、最折、AIREと相互作用を示しうるmicroRNAの同定に成功し、その意義について、さらに検討を進めている段階であるぎAIREのの標的蛋白の探索については、アフィニティ純化C-末端ペプチド抗体を用いて、Western blotを行ったところ、目的の分子量に一致したバンドとそれより短いバンドが検出された。このことはAIRE蛋白の全長とともにそのフラグメントに何らかの意義があることが示唆される。そこで、今後は、免疫沈降法を用いて、目的の蛋白のマススペクトロメトリー解析を行い、その同定を行う。さらに、クロマチン免疫沈降法を用いた、転写因子としての標的潰伝子探索を行う準備が整って来ている。(719字)
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