2009 Fiscal Year Annual Research Report
難治性てんかん・非定型レット症候群の原因遺伝子欠損マウス作製・解析と分子標的解明
Project/Area Number |
21659252
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 輝幸 The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 准教授 (10246647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水口 雅 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20209753)
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Keywords | 脳神経疾患 / 神経科学 / 遺伝子 / てんかん / 発達障害 |
Research Abstract |
本年度は、我々が作製したCyclin-dependent kinase-like 5 (CDKL5) floxedマウスを、CAG-Creマウス、及びTau-Creマウスと交配し、全身型Cdk15ノックアウト(KO)マウス、及び神経細胞特異的Cdk15 KOマウスを作出した。全身型KOマウス、神経細胞特異的KOマウス、及び野生型の同腹子を、発達ステージ毎に全身及び脳切片の免疫組織学的染色により、脳形態、皮質層構造、海馬構築、軸索走行につき比較解析を行った。海馬神経細胞分散培養により、軸索・樹状突起、棘突起の形態・数の詳細な解析を行った。これまでの解析結果から、Cdk15 KOマウス神経細胞樹状突起の棘密度に変化が認められた。 また、yeast two-hybridスクリーニングを用いたCdk15相互作用分子の網羅的探索により、21の相互作用因子候補を得た。各候補因子を、マウス脳溶解物を用いた共免疫沈降、GST標識組換え蛋白を用いたpull-downアッセイ法で確認した。現在有意な因子の抽出を進めている。 本年度の研究成果から、Cdk15の樹状突起棘形成制御に関する機能が示され、この機能不全が、CDKL5遺伝子変異に伴う神経発達障害の分子基盤であるこが示唆された。また、相互作用蛋白解析により、神経細胞骨格蛋白、イオンチャンネル分子との相互作用が示され、CDKL5変異による病態にこれらの機能不全が関与する可能性が示唆された。これらの知見は全く新規の発見であり、CDKL5の分子機能と遺伝子変異による病態機序の解明へ向けた新たな進歩である。
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Research Products
(1 results)