2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21659253
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
峯岸 克行 Tokyo Medical and Dental University, 医歯学総合研究科, 准教授 (10343154)
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Keywords | 原発性免疫不全症 / 高IgE症候群 / モデルマウス / ノックインマウス |
Research Abstract |
原発性免疫不全症は免疫系遺伝子の先天異常により発症する疾患で、ヒトの免疫系遺伝子の生体内機能の解明に大きな貢献をしてきた。高IgE症候群はその1つで黄色ブドウ球菌による皮膚・肺の感染症、アトピー性皮膚炎、血清IgEの高値を呈する。今回我々がその原因遺伝子を世界に先駆けて発見した高IgE症候群において、STAT3変異の病態形成機構を明らかにするために、STAT3のドミナントネガティブ変異体を発現するコンディショナルノックインマウスを作成した。STAT3の機能異常はLIFのシグナル伝達を障害して相同組換えをしたES細胞の生存・増殖に悪影響を及ぼす可能性があるため、野生型STAT3のcDNAをネオマイシン耐性遺伝子と共にloxP配列ではさみ、その下流にΔV463のSTAT3-DN変異を配置した。サザンブロッティングでhomologous recombinationしたクローンを選択し、8細胞凝集法でキメラマウスを作製し、高キメリズムのものを選択しC57BL/6マウスと交配、germline transmissionを確認した。このマウスと卵細胞特異的にCreを発現したマウス(ZP3-Creマウス)の雌とを交配し、全身にSTAT3-DNを発現するマウスを作製した。これまでの実験結果で、STAT3-DNを片アレルに発現するマウスでは血清IgEレベルが100倍以上に上昇し、IL-17の産生も低下することが明らかになった。また、ネオマイシン耐性遺伝子はPCR法によっても検出されないため、100%の効率でCreによるloxPサイトの組換えは起こったものと考えられた。さらに、RT-PCR法でこのマウスのSTAT3遺伝子を増幅し、塩基配列を検討したところ正常のアレルが50%、ΔV463のアレルが50%発現していることが確認され、目的としたマウスの作製に成功したことが明らかになった。
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Research Products
(19 results)