2010 Fiscal Year Annual Research Report
臍帯血プロテオーム二次元電気泳動ゲル画像データバンクの構築
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21659261
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
新村 千江 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 技術補佐員 (30529467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松崎 秀夫 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 准教授 (00334970)
土屋 賢治 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 准教授 (20362189)
瀬藤 光利 浜松医科大学, 分子イメージング先端研究センター, 教授 (20302664)
池上 浩司 浜松医科大学, 分子イメージング先端研究センター, 助教 (20399687)
松本 かおり 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 助教 (20447808)
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Keywords | 胎児医学 / 臍帯血 |
Research Abstract |
ヒトの健康状態や疾病には、胎児期にその起源を有するとの報告が数多くなされている。しかし、その具体的機序は何ら解明されておらず、様々な要因が複雑に絡み合ってそれぞれの病態を形成すると考えられている。我々は平成18年、出生コホート研究を立ち上げ、妊娠から出産、子どもの発達という一連の追跡調査を開始した。生体試料としては、臍帯血を収集しており、これは胎児期の生物学的曝露環境をはかる上で重要な資料となる。臍帯血中には、疾病の環境的要因となりうる物質として、環境ホルモンなど様々な化学物質が存在する。これらの量的な変化が生体に悪影響を及ぼし、種々のタンパク質の発現量に変化をもたらすことが想定される。また、母体や児の遺伝的要因から、臍帯血中のタンパク質の発現量にも差が生じ得ると推測される。したがって、ある特定の疾病群と非疾病群とで臍帯血中のタンパク質を網羅的に解析し、発現量に差があるものを特定できれば、疾病の予知因子として発症リスク予測に使用できるだけでなく、発症のメカニズム解明に対する重要な情報をもたらす。本研究では、臍帯血のプロテオーム二次元電気泳動ゲル画像を大量に保存し、胎児期に起源をもつと考えられる疾病を対象とした、あらゆる疫学研究に対応できるデータバンクの構築を日指す。これまでに我々の出生コホート研究に登録、出産した研究協力者は、約1000名である。本年度は、昨年度確立したプロテオーム二次元電気泳動の実験系を用いて、研究協力者の臍帯血のプロテオーム二次元電気泳動画像の収集を開始した。
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