2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21659276
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
岡田 元宏 三重大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10281916)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝口 明 三重大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90181916)
鈴木 昇 三重大学, 生命科学研究支援センター, 准教授 (00202135)
齋藤 浩充 三重大学, 生命科学研究支援センター, 助教 (50303722)
|
Keywords | てんかん / 遺伝子改変モデル動物 / ノックダウンマウス / トランスジェニックラット / イオンチャネル / カルシウム / アセチルコリン / 抗てんかん薬 |
Research Abstract |
ヒト中枢神経系機能性疾患と類似したフェノタイプ、あるいは相同する遺伝子背景を有する遺伝子改変モデル動物を用い、機能性疾患の根治的治療法としての発症予防法の開発に関わる基礎研究活動を継続している。既に発症期が明らかな、作出済みの、常染色体優性夜間前頭葉てんかんの責任遺伝子S284L変異遺伝子を導入したトランスジェニックラット(S284L-TG)に、loxP配列を再挿入した新規遺伝子改変モデル動物を作出し、責任遺伝子発現を抑制することで、ADNFLE発症予防が可能か否かを検証する目的で、ダブルトランスジェニックラットを作出し、ファウンダー作出を完了した。 このダブルトランスジェニックラットは、常染色体優性夜間前頭葉てんかん患者の主要発作、episodic nocturnal Wandering,nocturnal paroxysmal dystonia,paroxysmal arousalsを獲得し、同時に脳波によるictalおよびinterictal dischargeの獲得をも確認したことから、常染色体優性夜間前頭葉てんかんモデルとしての表現的妥当性を確定した。また、S284Lを有する常染色体優性夜間前頭葉てんかん患者は抗てんかん薬カルバマゼピン耐性であるが、ゾニサミドによって発作は抑制されるが、本ダブルトランスジェニックラットも同様にゾニサミドによって発作抑制が観察され、予測的妥当性も確定された。 既に作出を完了した、ヒト非定型欠神てんかんと同等のフェノタイプを獲得する、P型電位依存性カルシウムチャネルノックダウンマウスの予測的妥当性検証では、抗てんかん薬カルバマゼピンは欠神てんかんを増悪させるが、P型電位依存性カルシウムチャネルノックダウンマウスでも同様に、カルバマゼピンによる発症増悪が確認された。
|
Research Products
(11 results)