2009 Fiscal Year Annual Research Report
先端放射線治療に最適化した医用直線加速器の新規コンセプト
Project/Area Number |
21659291
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
手島 昭樹 Osaka University, 医学系研究科, 教授 (40136049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武川 英樹 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教 (60526870)
沼崎 穂高 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70403011)
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Keywords | 医用直線加速器 / 強度変調放射線治療 / 体幹部定位照射 / フラットニングフィルタ除去 / モンテカルロシミュレーション / ターゲットデザイン最適化 / 入射電子パラメータ最適化 |
Research Abstract |
本研究は、Monte Carloシミュレーションを用いて先端放射線治である強度変調放射線治療及び定位放射線治療に特化した医用直線加速器(リニアック)の新規コンセプトを提案する。 平成21年度は、まず基準モデルとして現存のリニアックであるVarian社CLINAC 23EX及びMillenniumマルチリーフコリメータの開発を行った。Varian社と機密保持契約を結び入手した設計データを基に、BEAMnrc/EGSnrcコードを用いて正確にモデリングを行った。開発した基準モデルによる計算結果が水ファントムの測定により得られるビームデータ(深部線量、軸外線量比)と一致するように、入射電子パラメータの最適化を行った。パラメータは入射電子の平均エネルギー、エネルギー分布の半値幅及び空間分布の半値幅とした。エネルギー分布の半値幅を固定し最適化を行った結果、測定ビームデータと誤差1%以内での計算精度を達成した。 次に高精度放射線治療へ特化させるため基準モデルからX線ビーム軸上にあるフラットニングフィルタを除去したモデルを開発し、物理特性変化を線質、表面線量、線量率を指標とし解析を行った。フィルタ除去により線質は5.7MVから4.2MVへ低下、表面線量は73.8%から86.0%と増加する一方で、2.7倍の線量率増加を得ることができた。またフィルタ除去リニアックの定位照射応用への基礎検討として照射野3×3cm^2、5×5cm^2、10×10cm^2の条件で水ファントム中での線量計算を行い深部線量、及び軸外線量比を基準モデルと比較した。フィルタ除去による深部線量の最大線低下(ピーク深以降)はそれぞれ4.2%、4.1%、4.8%であった。また軸外線量比(中心線量80%以上の領域)ではそれぞれ最大1.7%、2.4%、9.2%低下した。 照射野が小さくなるにつれの基準モデルとの線量分布の差は小さい。一方でフィルタを除去することで比べ2倍以上の線量率増加が得られ、照射時間の大幅な短縮が可能となることが示唆された。
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[Presentation] 前立腺癌2009
Author(s)
中村和正
Organizer
第22回日本放射線腫瘍学会学術大会
Place of Presentation
国立京都国際会館(京都)
Year and Date
2009-09-18
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