2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21659295
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
玉井 好史 東海大学, 医学部, 講師 (90207225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福山 直人 東海大学, 医学部, 准教授 (50349338)
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Keywords | 脂肪由来幹細胞 / 放射線肺臓炎 |
Research Abstract |
目的:放射線肺臓炎を制御することは、放射線治療を受けている患者にとって十分な放射線治療を受けることができるかどうかを決定する重要な問題となっている。そのため、多施設において新たな治療法の検討が行われたが、未だ満足する治療法は開発されていない。 方法及び結果:本研究では、ラット放射線肺臓炎モデルを利用して、遺伝子を導入した肺の幹細胞シートの放射線照射肺への移植により、1)遺伝子を導入した幹細胞シートが、肺に接着し、肺の各種細胞に分化誘導され、2)放射線肺臓炎の発症を抑制し治療効果があることを明らかにすることである。そのため、本年度は昨年度作製法を確立した細胞シートを用いて、細胞シートを肺に直接、貼付することにより、治療効果が得られるかどうか、急性期肺障害や慢性期肺障害に対する治療効果の検討を行った。また、どの程度の期間、細胞シートが生着することが可能であったかなども併せて検討した。急性期肺障害に関しては、胸部CT検査所見上、通常認められる肺水腫が、また、気管支肺胞洗浄検査では、肺障害が発生することにより生じる炎症細胞数の増加などが今回の治療により改善することが明らかとなり、また、組織学的にも有意に治療効果が認められることが明らかとなった。慢性肺障害に関しては、現時点で全ての解析が終わっていないが、組織学的にも胸部CT検査所見的にも治療効果を認めているようである。上記のようにほぼ予定した通りに研究を行った。
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