2009 Fiscal Year Annual Research Report
蘇生後脳症に対する幹細胞移植のトランスレーショナルリサーチ
Project/Area Number |
21659344
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
宮田 圭 Sapporo Medical University, 医学部, 助教 (80438051)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寶金 清博 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90229146)
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Keywords | 移植・再生医療 / 再生医学 / 神経科学 / 脳・神経 / 発生・分化 |
Research Abstract |
本研究は、ラット心肺停止モデルを用いて、全脳虚血に対する骨髄幹細胞による細胞治療の効果を検討するものである。 本年度は、心肺停止-蘇生後脳症のモデル作成と評価方法を確立した。すなわち、従来のRongら(American J.Emergency Medicine 8:1-6, 1990)の心肺停止モデルをmodifyして、循環停止時間を7分とした。モデルの作成率(生存率)が70%程度であった。 次に、心肺停止後の-蘇生後脳の状態を、動物実験用MRIを用いてMRS機能で代謝を測定した結果、早期からLactateの増加が観察された。 また、心肺停止-蘇生後脳の変化を、アポトーシスの観点から組織学的に解析した結果、海馬のCA1領域のPyramidal neuronが選択的に損傷を受けることが判明した。 さらに、これらの変化が、骨髄幹細胞の静脈内投与治療によって著明に改善することが判明した。すなわち、局所のLactateの増加が抑制され、アポトーシスに陥る細胞数が減少し、結果的に多くの神経細胞が生存し続けることが判明した。 これらの結果を国際英文雑誌に発表した。以上のように、補助金は補助条件に従って、非常に有効に使用されている。
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Research Products
(1 results)