2010 Fiscal Year Annual Research Report
甲状腺ホルモンおよび関連転写因子Pax8による軟骨代謝調節に関する挑戦的研究
Project/Area Number |
21659348
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川口 浩 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (40282660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿久根 徹 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (60282662)
武田 秀樹 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (90456111)
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Keywords | 甲状腺ホルモン / Pax8 / 軟骨代謝 / 変形性関節症 |
Research Abstract |
2年目で最終年である本年度は以下の研究を遂行した。 1) Pax8の発現パターン、発現制御に関する基礎検討(後半):既に塩基配列が決定しているPax8のプロモーター領域についてルシフェラーゼ・レポーターベクターを作成し、上流因子についての解析を行った。転写因子の中で、C/EBPファミリーの一つであるC/EBPεおよび我々が軟骨分化におけるkey moleculeの一つと考えているp63により転写活性が強く誘導されることを確認した。 2) Pax8の軟骨における機能のin vitroでの解析(後半):軟骨細胞におけるPax8の強制発現、発現抑制系を用いてアポトーシスとPax8の関連についての解析を行った。アポトーシス刺激を加えたこれら細胞における反応性を確認したが、明らかな差は認めなかった。 4) 甲状腺ホルモンおよびPax8と既知の軟骨分化シグナル関連分子との相互作用に関する解析(後半):前年度のPTHシグナル、TGFβシグナルとの相互作用の検討に引き続き、甲状腺ホルモン刺激下に古典的Wntシグナル、BMPシグナルとの相互作用を確認したが、いずれも明らかな相互作用は確認できなかった。 6) 甲状腺ホルモンの軟骨における機能のin vitroでの解析:甲状腺ホルモンを種々の軟骨細胞株に作用させ、各細胞の増殖能・分化能および基質合成能をMTTアッセイ、BrdUラベリングやII型、X型コラーゲン、MMP13、VEGFなどに対するリアルタイムRT-PCRにより検討した。増殖能については甲状腺ホルモン投与により抑制され、X型コラーゲン、MMP13、VEGFなど軟骨細胞の肥大分化以降の分化マーカーが強く誘導されることが明らかとなった。
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Research Products
(15 results)