2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21659362
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
青江 知彦 Chiba University, 大学院・医学研究院, 准教授 (90311612)
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Keywords | シャペロン / 低酸素 / 虚血 / 侵襲 |
Research Abstract |
病的な侵襲に対する細胞レベルの反応の中で、特に小胞体ストレス反応に着目し、その分子機序を明らかにし臨床応用を目指す。本研究では小胞体ストレス反応を制御する化学シャペロン(chemical chaperone)による薬物療法によって、虚血や低酸素障害などの侵襲に対する生体保護作用を高められるかどうか、また、疼痛治療におけるオピオイドに対する耐性形成を防止出来るかどうかを検討した。 野生型マウスおよび、小胞体ストレス関連分子の遺伝子変異マウスに低酸素負荷を与えて、形態学的生化学的に解析し、神経障害を評価した。また、遺伝子変異マウスでは低酸素による神経障害がより大きく現れる傾向が見られた。さらに化学シャペロンを投与した上で、これらのマウスに低酸素負荷を与えて、治療薬としての有効性、投与法を検討した。化学シャペロンの効果は投与量、投与時期によって一定せず、さらに検討する必要があった。上記マウスにモルヒネを連続投与し、モルヒネ耐性形成モデルを作成した。モルヒネの鎮痛効果は熱刺激を加えるホットプレイトテストで評価した。化学シャペロンを同時投与したところ、耐性形成が抑制されるた。今後副作用などを検討し、治療薬としての有効性、投与法を検討する。
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