2011 Fiscal Year Annual Research Report
超音波とバブルリポソームを使った薬物送達法の開発~眼球用超音波照射装置の開発~
Project/Area Number |
21659400
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
坂本 泰二 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10235179)
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Keywords | 超音波 / ナノバブル / リポソーム製剤 |
Research Abstract |
本年度は、ナノバブルの影響を捉えるために、最適な細胞培養系を確立した。培養細胞に遺伝子を導入しても、in vivoの細胞反応と大きく異なる点が問題となってきたが、原因は不明であった。我々は、遺伝子導入方法よりも、その適切な評価系が重要であると考えた。特に、プラスチック細胞培養皿上で培養した場合、炎症性分子の分泌が極端に増加することや、それによりアポトーシスがおこる。そこで、眼内で最も重要な網膜色素上皮細胞をBoyden chamberに特殊な加工をした条件で培養した。その結果、プラスチック培養皿では不可能であった血管内皮増殖因子の極性分泌などが初めて再現できた。この培養系を用いて、通常の培養系で証明されたよりも網膜色素上皮細胞バリアの分子透過選択性が極めて高いこと、炎症性サイトカイン腫瘍壊死因子の細胞内シグナル伝達系がc-Jun優位であり、NfKBは極めて強く抑制されていることを見出した。超音波などの、炎症を起こす外的刺激に対して、通常培養系の細胞は、極めて敏感に反応したために、条件設定が難しかった。しかし、現実にはそのようなことは稀にしか起こらない。ただしepithelial mesenchymal transitionを人為的に起こすと、容易に起きる。このことから、超音波により遺伝子導入は、細胞のepithelial mesenchymal transitionをおこさないようにすれば、安定的に遺伝子導入が可能であることが分かった。
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[Presentation] NSAIDs点眼による脈絡膜血管新生抑制2011
Author(s)
吉永就正, 有村昇, 大塚寛樹, 竹之内和則, 貞村ゆかり, 野間聖, 川原幸一, 園田祥三, 橋口照人, 丸山征郎, 坂本泰二
Organizer
第115回日本眼科学会総会
Place of Presentation
東京国際フォーラム(東京都)
Year and Date
2011-05-13
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