2009 Fiscal Year Annual Research Report
腹腔鏡併用Hybrid NOTESを利用した一期的A型食道閉鎖症根治術の開発
Project/Area Number |
21659405
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩中 督 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 教授 (90193755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 正彦 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00270877)
古村 眞 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (10422289)
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Keywords | 小児 / 食道閉鎖症 / 低侵襲手術 / NOTES |
Research Abstract |
本研究の目的は,long gapのA型食道閉鎖症に対する,経皮経路併用経管腔的内視鏡手術(Hybrid NOTES)の手法を用いた新術式を開発することである.食道吻合後のGERDを防止するために腹腔鏡下噴門形成術も併施する方針であるため,wrapping施行後の胃を縦隔内に吊り上げ上部食道と吻合することとなり,以下の手順を考えている.(1)A型食道閉鎖症を模して腹腔鏡下に腹部食道を切離する.(2)食道閉鎖症術後にGERDを呈する児が多いため噴門形成術を施行しておく.(3)全胃吊り上げ縦隔内吻合ができるように胃を剥離しておく.(4)上部消化管内視鏡を挿入し,上部食道を切開して縦隔に入る.(5)縦隔を剥離し,食道裂孔を出口とする十分なスペースの縦隔トンネルを作成する.(6)噴門形成術後の全胃を縦隔へ吊り上げる.(7)磁石圧迫吻合術で食道を吻合する. 平成21年度は,上記術式の実現可能性を検証するためにブタを用いて実験を行い,以下の知見を得た.(1)食道粘膜切開後に筋層にあけた小孔をバルーンで拡張することにより,NOTES操作単独で食道から上縦隔への進入が可能であること.(2)上縦隔へ進入後,縦隔内で送気と内視鏡先端での鈍的剥離を併用することにより,腹腔へ通じる縦隔トンネルの作成が可能であること.(3)ヒトとブタの間には解剖学的な相違があり,特にブタの胃は小弯側が短縮しているため,全胃吊り上げに際して小弯側を延長させる処置が必要であること.(4)食道裂孔を十分に拡張し,胃を十分に剥離すれば,wrapping後であっても胃を中縦隔まで吊り上げ可能であること. 平成22年度は,全胃を上縦隔まで吊り上げ,吻合を行う予定である.
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Research Products
(1 results)