2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21659410
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
寺師 浩人 Kobe University, 医学部附属病院, 准教授 (80217421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江尻 浩隆 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (70529552)
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Keywords | 線維芽細胞 / 膜脂肪酸 / 必須脂肪酸 / コラーゲン産生 |
Research Abstract |
本研究は、正常線維芽細胞の無血清条件下における培養方法の確立を目的としている。これまでの研究代表者による膜脂肪酸解析によって、in vivoにおける脂肪酸の条件設定の重要性は明らかである。それに基づいて、本研究ではまずDMEM培地と新しい線維芽細胞用培地であるHFDM-1培地における細胞増殖率と生存率をプレ実験として行った。その結果、前者が培養14日目でほぼ死滅するのに対して、後者では35日目まで生存が可能であった。さらに、14日目の膜脂肪酸解析を行うと両者とも必須脂肪酸が枯渇していることを見つけた。血清入りのDMEMでは、必須脂肪酸(リノール酸、アラキドン酸)が添加されており、細胞の増殖維持にはこれらが必須であることが示唆された。ところが、7日目、14日目ともELISAによる線維芽細胞のコラーゲン産生を測定してみると、DMEMでは細胞のコラーゲン産生能がないのに比較して、HFDM-1では、培養線維芽細胞がコラーゲンを産生していることが確認された。生体内において、線維芽細胞は増殖をほぼ止めた状態でコラーゲンを産生していることを考慮すると、培養条件においても増殖せず生存し続け、かつ機能している(コラーゲンを産生している)ことが重要と考える。 現在、正常線維芽細胞の膜脂肪酸解析結果に基づいて、HFDM-1培地に必須脂肪酸とパルミチン酸添加の増殖率と生存期間延長効果をみており、加えて膜脂肪酸解析を同時に行っている。
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Research Products
(1 results)