2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21659413
|
Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
水野 博司 Nippon Medical School, 医学部, 准教授 (80343606)
|
Keywords | 再生医学 / 幹細胞 / Dot cells / 成体 |
Research Abstract |
近年マウス胎児血液、マウス成獣骨髄液および血液中より胚性幹細胞(ES細胞)と類似した細胞が存在することが報告され、この細胞は通常の細胞の大きさに比べて非常に小さい(直径約1-7um)形態を呈することから"very small embryonic-like(VSEL)stem cells"あるいは"Dot cells"と呼ばれている。そこで本研究においては、この細胞が果たして本当に存在するのかどうか、またマウス以外の成体からも分離可能かどうかを後述する手法で調査し、これまでの幹細胞生物学の常識を覆す可能性について検証することを目的とした。 研究初年度はまず、日本医科大学動物実験委員会の承認の元、Wistar系ラットの末梢血と骨髄間質細胞(大腿骨より)および日本白色家兎の末梢血と骨髄間質細胞(脛骨より)を分離、また日本医科大学付属病院倫理委員会の承認の元、健常ボランティアより末梢血を採取した。次にこれらの細胞集団より、Dot cellsの細胞表面に発現する(ないしは発現しないと)されている、Sca-1陽性・lin陰性・CD45陰性・CD29(β1インテグリン)陽性・Eカドヘリン陽性細胞をFACSによってソーティングをかけ、生きた細胞の状態での回収を試みた。しかしながら複数回試みても、極めて少量の細胞が得られるのみであり、しかも培養過程においてsphere形成をおこすことなく早期に死滅してしまい、目的とする細胞集団を獲得することはできなかった。 従って次年度はソーティングに用いる抗体の変更や培養関連機材の変更、培養条件の変更などを計画して同細胞の発見に努める予定である。
|
Research Products
(6 results)