2011 Fiscal Year Annual Research Report
新規バイオマーカーを用いたアセトアミノフェン中毒の解毒薬治療評価法の提案
Project/Area Number |
21659417
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
福本 眞理子 北里大学, 薬学部, 准教授 (40137914)
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Keywords | 酸化ストレスーカー / アセトアミノフェン中毒 / 8-hydroxy deoxyguanosine / N-アセチルシステイン / グルタチオン / マロンジアルデヒド |
Research Abstract |
アセトアミノフェン中毒では、肝臓でCYP2E1による毒性代謝物NAPQIが蓄積し、肝細胞と共有結合することにより肝毒性を発現する。このNAPQIはグルタチオン(GSH)抱合を受け無毒化することから、GSH補給のためにその前駆体である推アセチルシステイン(NAC)が解毒薬となる。中毒の本体が酸化的代謝に起因し、解毒薬が抗酸化作用、ラジカル除去作用を有するGSHの補給であることに着目し、8-hydroxy deoxyguanosine(8-OH-dG)をはじめとする酸化ストレスマーカーがアセトアミノフェン中毒の毒性および解毒薬治療効果の新たな指標になりうるのではないかと推測し研究に至った。 本年度は、アセトアミノフェン中毒量を投与したマウスを用いて、枯渇した肝臓中GSHがNAC投与により有意に上昇することを検証した。また、GSH枯渇状態にある疾患に対してNACを投与した場合の指標として臨床的に検討されていた尿中8-OH-dGおよびマロンジアルデヒドの測定法を確立し、肝臓中GSHの増減を反映しているか否かを検討した。
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Research Products
(4 results)