2009 Fiscal Year Annual Research Report
アネキシンA5LacZノックインマウスを用いた歯周組織幹細胞の同定と機能解析
Project/Area Number |
21659425
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
二藤 彰 Tsurumi University, 歯学部, 教授 (00240747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 明美 鶴見大学, 歯学部, 助教 (00339813)
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Keywords | 幹細胞 / アネキシン / 歯周組織 / ペリサイト |
Research Abstract |
歯周組織においてBrduラベル長期保持細胞が存在すること、それが組織再生過程で機能しているという我々の予備的実験結果に基づき、annexin A5を発現するペリサイトpericyte(血管周囲細胞あるいは周皮細胞)の性格をもつものがその幹細胞であるという仮説を検討するのが、本研究の目的である。その目的でannexin A5-LacZノックインマウスを用いている。まず今年度は、Brduを長期に保持したラベル長期保持細胞(LRCs)とannexin A5の共局在について検討した。すなわち、マウスで生後11日から15日の間にBrduを投与し、4週間後に大臼歯を回収しそれらの局在を免疫組織化学法で調べた。切片における観察で歯周組織においてBrduとannexin A5には共局在が多く見られた。次にannexin A5-LacZノックインマウスでLacZ発現細胞の歯周組織における局在を詳細に調べたところ、歯周組織を含む硬組織におけるLacZの染色法が容易ではないという問題点にぶつかった。さらに、歯周組織から増殖する細胞を分離することも困難であった。それらの問題点の解決をすべく実験方法の改良をおこなった。前者についてはwholeでのLacZ染色をアセトン固定後に低温で行い、包埋後切片を作成する方法を開発した。後者については、歯全体をゲル培養し、ゲル内で一定期間細胞を増殖させることで、細胞プールを増加させることができた。しかもそれらの細胞はin vitroに移しても増殖することが確認できた。この方法でゲル内でも、Brdu保持したLRCとannexin A5の共局在が確認できた。これらにより歯周組織からの幹細胞候補の分離が可能であると思われた(論文準備中)。
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