2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21659427
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
中島 友紀 Tokyo Medical and Dental University, 医歯学総合研究科, 助教 (00346959)
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Keywords | 骨代謝学 / 破骨細胞 / 骨芽細胞 / カップリング / 骨リモデリング |
Research Abstract |
骨リモデリングにおいて破骨細胞の骨吸収に対し骨芽細胞は損失した骨量補い、一定の骨量を維持することから、これらの細胞の間には巧妙なコミュニケーション機構の存在が以前から想定さている。破骨細胞と骨芽細胞の共役状態が骨量の維持に重要である現状証拠は在るものの、依然としてこのカップリング因子の同定には至っていない。 本研究は、従来の網羅的ゲノムワイドスクリーニングに加え、分化マーカー発現細胞のビジュアル化と定量化を基盤とした網羅的な破骨・骨芽細胞機能アッセイシステムの構築から破骨細胞と骨芽細胞のカップリング分子を探索、さらに遺伝子改変マウス作出によりその機能を明らかにすることを目標にしている。本年度は、骨構成細胞の新規分化アッセイ系を確立することに成功した。具体的には、破骨細胞分化とともに発現する特異的な分子CtsKのプロモーターにCre酵素を挿入した遺伝子改変トランスジェニック(Tg)マウスとCAT-LacZまたはEGFPマウスを交配し、両方のTgアリルを有する破骨前駆細胞を作出し実験に用いた。この前駆細胞は、分化するとCtsKプロモーターで発動されるCre酵素反応により、LacZまたはEGFP活性を呈することから、化学発光反応を生じる。この化学発光によるビジュアル化および定量化が、容易で短期間に、そして、網羅的に細胞分化に影響を与える分子のスクリーニングを可能にした。
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