2011 Fiscal Year Annual Research Report
機能性バイオナノ粒子を応用したエキソサイトーシス制御による歯周病治療の戦略
Project/Area Number |
21659436
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Research Institution | 独立行政法人国立長寿医療研究センター |
Principal Investigator |
松下 健二 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 口腔疾患研究部, 部長 (90253898)
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Keywords | 免疫・感染・炎症 / 歯周病学 / Porphyromonas gingivalis / 低分子Gタンパク質 / インテグリン / セレクチン / 細胞内輸送 / 生体分子設計 |
Research Abstract |
本研究では、口腔粘膜におけるエキソサイトーシスの役割、特に歯肉上皮細胞のエキソサイトーシスについてその詳細を明らかにするとともに、機能性ナノバイオカプセルを用いたエキソサイトーシス制御を基盤とした新しい歯周病予防、治療法の可能性について検討することを目的とする。本年度は、昨年明らかになったRba5とICAM-1制御によるエキソサイトーシス制御の可能性を検討する。ついで、E-selectin制御による血管内皮のエキソサイトーシス制御の可能性も合わせて検討した。その結果、TNF-α刺激したCa9-22細胞培養系にP.gingivalisを感染させたところ、Rab5とともにICAM-1と同菌との共局在が細胞内で認めた。また、Rab-5とICAM-1が相互作用することが、western blot解析から明らかになった。また、Rab-5のknock-downおよびICAM-1中和抗体により、P.gingivalisの細胞内侵入が抑制されたことから、Rab5とICAM-1は、共同してP.gingivalisの歯肉上皮細胞への侵入に関与していることが示唆された。また、活性化血管内皮細胞におけるP.gingivalisの付着には、同細胞上に発現誘導されたE-selectinが関与すること、またE-selectinと同菌との相互作用を阻害することによって同細胞からのエキソサイトーシスが有意に抑制されることが明らかになった。 P.gingivalisの上皮細胞への付着・侵入にRab5とICAM-1が重要であることが明らかになった。また、血管内皮細胞と同菌の相互作用によるエキソサイトーシスには、E-selectinが重要であることが明らかになった。これらの分子を標的とした細胞内輸送制御の可能性について、今後さらに検討していく予定である。
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[Journal Article] Valproic acid increases susceptibility to endotoxin shock through enhanced release of HMGB12011
Author(s)
Sugiura S, Ishihara Y, Komatsu T, Hagiwara M, Tanigawa N, Kato Y, Mizutani H, Kawahara K, Maruyama I, Noguchi T, Matsushita K
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Journal Title
Shock
Volume: 36
Pages: 494-500
DOI
Peer Reviewed
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