2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21659455
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
前田 健康 Niigata University, 医歯学系, 教授 (40183941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉 健次 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (80242436)
鈴木 晶子 新潟大学, 医歯学系, 特任助教 (70509538)
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Keywords | 口腔粘膜 / 前駆 / 幹細胞 / Sphere / ALDH / セルソーティング / 細胞培養 / 発芽細胞 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ヒト培養口腔粘膜細胞を材料に、Aldehyde Dehydrogenase(ALDH)が正常口腔粘膜幹細胞のマーカーとなりえると仮定し、ALDH陽性細胞の幹細胞機能の分析、Ultra low adhesive culture plate(超低接着培養皿)で浮遊培養した3次元sphere組織の免疫組織化学的検索、分化能の検討により、口腔粘膜幹細胞の同定、性質と局在を明らかにすることである。得られた研究成果は以下の通りである。 1.2次元培養細胞から得られる発芽細胞とヒト新鮮組織から採取・分離された細胞を用い、超低接着培養皿でSphere形成を試みた。Sphere様の組織塊の形成が確認されたが、組織学的観察では、いわゆる生きている幹細胞によって形成されるSphereとは異なっていた。このことは、培養プレートとともに培養液に加える成長因子の組成を工夫する必要があることを示唆している。 2.2次元培養細胞、それらから得られる発芽細胞およびヒト新鮮組織から採取・分離された細胞を用い、ALDH陽性細胞の分析を行った。ヒト新鮮組織内にALDH強陽性細胞が存在することを示した。また、2次元培養細胞とそれらから得られる発芽細胞におけるALDH強陽性細胞の割合は、常に発芽細胞で多く観察され、発芽細胞における口腔粘膜前駆/幹細胞の性質の特徴付けに重要であることが示唆された。さらに、これらのALDH強陽性細胞は、in vivo細胞でもin vitro細胞でも、他の細胞集団に比べ、細胞の構造が単純であった。
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