2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21659466
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
阪井 丘芳 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (90379082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野原 幹司 大阪大学, 歯学部附属病院, 助教 (20346167)
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Keywords | 臓器 / 再生 / 唾液腺 / 分枝 / 形態形成 / 口腔乾燥症 |
Research Abstract |
胎生期における口蓋の発生機序は両側の上顎突起より口蓋突起が発生し、癒合する際に、口蓋板の成長と水平転移または挙上、上皮細胞の接着と自己分解、間葉の癒合という段階を経ると言われているが、いずれかに障害が起こると口蓋裂が発生する。本研究では、形態観察しやすいマウス胎仔口蓋をモデルとして用い、口蓋閉鎖に寄与する遺伝子群を明らかにし、組織工学的、遺伝子工学的に口蓋閉鎖をはかり、新しい口蓋裂の治療法を探究することを目的としている。 1)口蓋閉鎖に関わる遺伝子のスクリーニング 口蓋上皮から、閉鎖の初期段階に関する遺伝子を発見するために、胎生13日目のマウス胎児上顎を器官培養した。(1)口蓋突起が接近した段階(癒合前)、(2)口蓋突起が癒合している段階(癒合中)、(3)口蓋突起が癒合した段階(癒合後)で、上顎の組織切片を作製し、マイクロダイセクションを行い、細胞を採取した。マイクロアレーを用いて、それぞれ口蓋突起癒合時期における口蓋突起上皮に発現する遺伝子のプロファイルを作成したところ、複数の遺伝子の発現が上昇していることが明らかになった。 2)口蓋突起上皮に特異的に発現する遺伝子の発現量確認 リストアップした遺伝子を中心に、一つずつRT-PCR法でmRNAレベルでの発現を確認している。血管新生と細胞間接着に関与するCEACAM1という遺伝子が口蓋癒合時に強く発現することが明らかになり、他の遺伝子も含めて、口蓋閉鎖に関与する可能性のある遺伝子を網羅的に検索しているところである。
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Research Products
(9 results)