2009 Fiscal Year Annual Research Report
口腔扁平上皮癌の形質に関わるMicroRNAとその標的遺伝子の解析
Project/Area Number |
21659469
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
山本 哲也 Kochi University, 教育研究部・医療学系, 教授 (00200824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹部 衣里 高知大学, 教育研究部・医療学系, 助教 (40363288)
森下 慶子 高知大学, 医学部附属病院, 医員 (10527584)
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / マイクロRNA |
Research Abstract |
口腔扁平上皮癌(OSC)の増殖能、浸潤能、転移能といった形質に関わるMicroRNA(miRNA)ならびにその標的遺伝子を明らかにすることを目的に、当科で樹立した6株のOSC細胞株(OSC1-6)ならびに2株の正常口腔粘膜上皮細胞を用いてmiRNA microarray解析を行った。その結果、正常口腔粘膜上皮細胞に比べてOSC1-6細胞において発現の上昇しているmiRNAを8種、発現の低下しているmiRNAを13種同定した。これらのmiRNAの発現について、real time PCR解析を行ったところMicroarray解析と同様の結果が得られた。OSC細胞株において発現が低下していたmiRNAのなかで、p53によって誘導され、CDK4/6やE2Fを標的とすることが報告されているmiRNA(X)をOSCの形質に関わるmiRNAの一つとして取り上げ、いくつかの検討を行った。 OSC細胞にmiRNA(X)を導入したところ、miRNA(X)のターゲットの一つであるCDK4の発現低下が認められるとともに細胞増殖能の低下が観察された。逆に、miRNA(X)を発現するプラスミドを構築し、これをOSC細胞へ導入したところ、CDK4の発現上昇ならびに増殖能の増強が認められた。今後は、口腔扁平上皮癌のパラフィン包埋組織よりmiRNAを抽出し、miRNA(X)の発現レベルと種々の臨床的因子(TNM、治療に対する反応性、予後)との関連を検討する予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] ビスフォスフォネート投与と関連性があると考えられた顎骨骨髄炎ならびに顎骨壊死30症例に関する追跡調査~2年後の現状について~2009
Author(s)
浦出雅裕, 田中徳昭, 嶋田淳, 柴田孝典, 古澤清文, 桐田忠昭, 山本哲也, 渡辺哲郎, 北川善政, 倉科憲治, 瀬戸宗一, 福田仁一
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Journal Title
日本口腔外科学会雑誌 55巻
Pages: 553-561
Peer Reviewed
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