2010 Fiscal Year Annual Research Report
新規分子標的治療法による歯周病菌の増殖抑制とその抗歯周病薬としての可能性の追求
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21659477
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
星野 倫範 長崎大学, 病院, 講師 (00359960)
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Keywords | Porphyromonas gingivalis / ペプチド核酸(PNA) / アンチセンス法 / 膜透過型ペプチド / 歯周病 / 齲蝕 / Streptococcus mutans / Aggregatibacter actinomycetemcomitans |
Research Abstract |
これまで歯周炎や齲蝕といった歯周疾患の予防に関する研究はワクチンなどの応用が考えられてきた。しかし,口腔領域は粘膜免疫により分泌型のIgAを誘導しなければならないという特殊性からこれまで実現していない。そこで本研究では発想を変え,病原因子の発現を分子レベルで抑制すれば,これらの疾患の原因菌の定着・増殖を抑制できると考え,本研究ではペプチド核酸(PNA)を用いたアンチセンス法の応用を行った。 平成21年度は実験実施計画に従い,膜透過型ペプチドを付与したアンチセンスPNAの設計と構築を行い,これがPorphyromonas gingivalisに取り込まれるかどうかを検証したが,効率よくP.gingivalisに取り込ませることが出来なかった。これは付与したペプチド鎖がP.gingivalisの有するプロテアーゼ活性により分解されたためと考えられた。そこで平成22年度は,歯周炎と並ぶ歯周疾患の一つである齲蝕の原因菌Streptococcus mutansに対して膜透過型ペプチド付与アンチセンスPNAの取り込み実験を行ったところ,取り込まれている像をコンフォーカル顕微鏡で確認した。現在対象遺伝子の発現抑制効果についてリアルタイムRT-PCRで検討中である。その一方で,これまで行われてきたワクチン研究の有効性を再検証するために齲蝕病原因子のエピトープ解析を行い,ワクチンを作製するには新規のエピトープを標的とする必要があることを明らかにし,ワクチン開発が困難であることを示唆し、論文作成を行い、Clinical and vaccine Immunology誌に投稿中である。さらに,P.gingivalisと並び歯周炎の原因菌とされるAggregatibacter actinomycetemcomitansのロイコトキシン遺伝子を標的とし,同様の系が応用できないか検討中である。
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Research Products
(1 results)