2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21659479
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
中村 浩志 Matsumoto Dental University, 総合歯科医学研究所, 講師 (00278178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮沢 裕夫 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (90147637)
中村 美どり 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (90278177)
山下 照仁 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (90302893)
小出 雅則 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (10367617)
宇田川 信之 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70245801)
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Keywords | リポ多糖 / 口腔粘膜 / Toll-like受容体 / 歯周病 / マクロファージ |
Research Abstract |
消化管における炎症疾患であるクローン病におけるLPSシグナルの変異は、リガンド認識領域の欠損や多量体化の欠損によりNF-κBシグナルが活性化しないにもかかわらず、炎症をむしろ惹起することが知れれている。一方、口腔内の粘膜組織は、多くの細菌叢にさらされているにもかかわらず、自然免疫応答は通常サイレントな状態に維持されており、炎症の惹起は抑えられている。また、さまざまな外来性の異物に暴露されるにもかかわらず、その応答は低い。口腔関連組織における自然免疫応答の抑制が、その受容体発現やシグナル分子の有無に依存するのか否か明らかにし、歯周病などにおける炎症・骨破壊のLPS惹起による口腔粘膜疾患モデルの作成を本研究では試みている。 平成21年度は、マウス口腔組織の一部として骨髄からのRNAの単離を行い逆転写RTPCR法により、TLR1-9およびNOD1,2の遺伝子発現を検討した。TLR4やNOD1は強く発現していた。マウス口腔内への菌体成分のin vivo投与の解析は行なわなかった。マウスNOD1およびマウスNOD2のcDNAをレトロウイルスベクターにクローニングして過剰発現のシステムを作成した。今年度の結果より、口腔内では自然免疫受容体の発現はしており、そのシグナルの不応答性が示唆された。以上の結果をもとにして、LPSシグナルを用いた口腔粘膜疾患モデルの開発を最終目標として、実験を遂行していきたい。
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Research Products
(3 results)