2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21659489
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
道脇 幸博 Showa University, 歯学部, 兼任講師 (40157540)
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Keywords | 嚥下ロボット / 嚥下運動 / 医用工学 |
Research Abstract |
CTの再構築画像を基に,舌骨,甲状軟骨,輪状軟骨の3D-CADデータを作成し,3次元造型機によってABSでこれらの器官を作製した. 舌骨は舌根と繋がっているが,嚥下時には舌骨は前進し,舌根は後進しなければならない.そこで,スライドレールを採用し,そのレールに舌骨を締結し,スライダに舌根部を締結することで,舌骨の前進時に舌根が後進することが可能な機構とした。 喉頭蓋の大部分は軟骨であるが,甲状軟骨や輪状軟骨より軟らかい.そこで,CT画像を基にした3D-CADデータを利用し,軟質ウレタン樹脂(アスカーC硬度15)で成形した。被裂軟骨や披裂喉頭蓋ヒダとそれらの周辺の軟組織をまとめて披裂部と呼ぶ.嚥下の時に食塊が通るのは披裂部の外側の課状陥凹(図20中Recessus piriformis)である.被裂部と食道入口部をまとめてCT画像より作成した3D-CADを利用し,軟質ウレタン樹脂(アスカーC硬度0)で成形した。 また甲状軟骨と輪状軟骨も同様の方法で製作した。この結果、舌骨と喉頭蓋、甲状軟骨、輪状軟帽を一体として製作した。 さらに咽頭空間を製作した。上述のCT画像を使って器官ではなく印画としての空間を選択して再構築し、その3D-CADを利用して形態観察のためにはABS樹脂、嚥下ロボット用には人肌シリコンを用いて製作した。 下顎骨や上顎骨、脊椎骨はすでに製作しているため、口腔から咽頭の主器官と空間が再現できたことになり、次年度以降に嚥下動作の再現を目指してアクチェイターなどの取り付けと動作の検証を行う基盤ができた。
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