2009 Fiscal Year Annual Research Report
褥瘡予防マットの圧分散機能を有効にするベッドメーキングの開発―シーツの力学評価―
Project/Area Number |
21659495
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
松尾 淳子 Kanazawa University, 保健学系, 助教 (10507370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須釜 淳子 金沢大学, 保健学系, 教授 (00203307)
大桑 麻由美 金沢大学, 保健学系, 准教授 (30303291)
紺家 千津子 金沢大学, 保健学系, 准教授 (20303282)
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Keywords | 褥瘡予防 / 内部応力 / ベッドメーキング / 体圧分散 |
Research Abstract |
本年度は、シーツの張りによる体圧分散寝具の圧分散への影響を検証する実験を行った。まずは、通常臨床で使用されるシーツとベッドメーキングを行い圧分布測定を行った。シーツは綿100%を用いて、コーナー処理法(コーナーを結ぶ法、三角に折り込む方法)と、コーナー処理をしない法さらには、シーツをかけず体圧分散寝具のカバーのみによる圧分散能力の違いを殿部モデルを用いて検証した。 結果、コーナー処理をしない法が、コーナー処理法よりも、圧分散能力が高い結果であった。シーツなしは、コーナー処理法、処理をしない法より圧分散に優れていたことより、シーツ自体が体圧分散寝具本来の圧再分配機能を妨げていることが示唆された。また、コーナー処理によりハンモック現象が生じ圧再分配に影響していることも示唆された。以上より、コーナー処理をせずに4点をゴムやテープで固定する方法が、骨突出部位上の圧再分配に効果的であることが考えられた。今回の実験は、伸張性のない綿素材での結果であり、今後他の素材においても検討していく必要がある。しかし、本研究でのシーツのコーナー処理法の違いによる圧再分配機能を定量的に評価できたことは、大変意義あるものであると考える。 来年度は、ハンモック現象と言われるシーツの張力をそれぞれの素材を用いて測定し、骨突出部上への圧分散に影響しない、ベッドメーキングの方法と素材を選択し看護基礎技術の発展となるケアを考案していく予定である。
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