2009 Fiscal Year Annual Research Report
重症化予防に重点をおいた慢性疾患ケア提供モデルの構築
Project/Area Number |
21659510
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
森山 美知子 Hiroshima University, 大学院・保健学研究科, 教授 (80264977)
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Keywords | 慢性病看護学 / 慢性疾患管理 / 慢性疾患ケア提供モデル |
Research Abstract |
本研究は、代表的な慢性疾患を対象として、地域の中核病院に入院又は通院する慢性疾患患者に対する慢性疾患看護を専門とする看護師による重症化予防システム(慢性疾患ケア提供モデル)の構築を目指すものである。 地域の中核病院として尾道市民病院をフィールドとし、病院長及び看護部長の了解を得て、看護部のプロジェクトとして取り組んでいる。入院と外来・地域を結ぶ看護師による重症化予防システム(慢性疾患ケア提供モデル)の構築を目標とするが、その第1段階として、以下を行った。(1)病棟、外来で中心となって展開する中核メンバー看護師8名を選定し、プロジェクトチームを組んだ。(2)看護部による院内勉強会を月1回、合計8回開催し、慢性疾患管理の概念、システムの構造、セルフマネジメント患者教育の共通理解を深めた。(3)病棟と外来から、基準に該当する継続指導の必要な患者を疾病管理センター「心血管センター」に紹介するためのスクリーニング基準表、連絡表などを準備した。(4)アウトカムデータを収集するために、患者説明書と同意書を作成し、倫理的な手続きを行った。(5)2型糖尿病患者について、センターでの指導を開始した(作成した手帳やテキストを用いた。)。指導は対面でも行うが、定期的な電話での指導を実施した。(6)対象者の多くが高齢であることから、中核メンバーがさまざまな継続指導や患者教育の方法を考案し、実施した。(7)現在、数例ではあるが、このモデルにそってデータを収集している。(8)年度の後半から、虚血性心疾患にも対象を広げ、勉強会を開催している。 平成22年4月から看護師による「疾病管理外来」を設置し、地域連携部門(ケースマネジメント)と連携しながら、地域連携パスに患者指導を上乗せして、展開する計画である。尾道市医師会Disease Management委員会と3月下旬に会合をもち、尾道市の医療圏の中での展開について進めている。
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