2010 Fiscal Year Annual Research Report
重症化予防に重点をおいた慢性疾患ケア提供モデルの構築
Project/Area Number |
21659510
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
森山 美知子 広島大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (80264977)
|
Keywords | 慢性病看護学 / 慢性疾患管理 / 慢性疾患ケア提供モデル |
Research Abstract |
本研究は、代表的な慢性疾患を対象として、地域の中核病院に入院又は通院する慢性疾患患者に対する慢性疾患看護を専門とする看護師による重症化予防システム(慢性疾患ケア提供モデル)の構築を目指すものである。 平成22年度は、尾道(尾三)医療圏と三次医療圏に、心筋梗塞地域連携パスを導入することに主眼を置いて実施した。地域医師会Disease Management委員会及び県看護協会と協働し、4回にわたって合同の勉強会を実施し、地域連携パスの活用方法と患者教育の実際を学び、2010年末までに約30例を展開した。地域に退院した後の継続的な患者教育の強化、退院時ケアカンファレンスの実施、診療所看護師へのケアの引きつぎなどを実施した。課題として、(1)かかりつけ医では定期的に検査がなされないことなどからデータの追跡が困難、(2)多忙な中での看護師によるデータ収集とデータのフォローアップの限界があげられた。この問題を解決するために、10月に外来の疾病管理部署に専任の看護師1名を採用し、データの追跡やデータ管理等を行っていった。採用後3ヶ月間で91人に電話又は面談での介入が実施できた。しかし、データの管理やタイムリーなデータのフィードバック、定期的なセルフマネジメント教育には限界があり、課題として残った。また、病棟や外来から、スクリーニング用紙を用いて部署に紹介してもらう方法は、看護師には必ずしも使ってもらえない現状があった。多忙な業務の中で、介入の必要な患者を選定して関わり、サービス資源の調整、かかりつけ医と専門医との連携などについては、強化する必要があり、これが課題として残った。
|
Research Products
(8 results)