2010 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝性乳がんの予防・早期発見、管理をめざす統合的ケアプラットフォーム
Project/Area Number |
21659512
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小松 浩子 慶應義塾大学, 看護医療学部, 教授 (60158300)
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Keywords | 遺伝性乳がん / BRCA / 意思決定支援 / 遺伝子検査 |
Research Abstract |
本研究の目的は、遺伝性乳がんおよび遺伝子検査に関する的確な知識、臨床管理、意思決定支援、心理的・家族的課題ならびに倫理的配慮に関する統合的ケアアプローチによる「遺伝性乳がんの予防・早期発見、管理をめざす統合的ケアプラットフォーム」を創成し、その有用性、実用性を検証することにある。今年度は、1.統合的ケアモデルの構造化に基づいてシステマティックレビューを行い、必要な標準的ケアのエビデンスを抽出し、プログラム化した。プログラムは4つのコンテンツからなる。(1)遺伝カウンセリングのための紹介プロセス(referral process)、(2)リスクアセスメント/カウンセリング、(3)遺伝子検査の的確な実施、(4)遺伝子検査結果開示後における心理・社会的カウンセリング。4つのコンテンツの概要を示す。(1)紹介プロセス:リスクに関するgeneral information、情報・サポートへのアクセスを容易にする仕組み(窓口)、精度の高いスクリーニング、遺伝カウンセリングおよび遺伝子検査に関する適切な情報提供と不安・懸念へのサポート、(2)リスクアセスメント/カウンセリング:家系図による詳細なリスク査定、ニーズおよび懸念の査定、病歴・健康状態の査定、焦点化した身体診査、リスクに関する遺伝学的、生物学的、環境的要因の評価、遺伝情報の個人的意味合いの査定、遺伝子検査・予防的治療に関する教育と支持、遺伝子検査実施、予防的治療の意思決定支援、情報の統合の支援、(3)遺伝子検査の的確な実施:意思決定の確認、個人情報の尊守に基づくデータ管理、結果開示に伴う心理的葛藤の把握とカウンセリング、予防的治療に関する個別設計と意思決定支援(4)遺伝子検査結果開示後におけるカウンセリング:、フォローアップ体制にむけての調整とサポート、家系員に対する教育的な情報提供と意思決定支援、カウンセリング。2.統合的ケアモデルの臨床適用:継続実施中。
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Research Products
(1 results)