2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21659521
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
山口 桂子 Aichi Prefectural University, 看護学部, 教授 (80143254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 淳子 愛知県大学, 看護学部, 准教授 (70233377)
赤松 園子 愛知県大学, 看護学部, 助教 (60457934)
寺薗 さおり 愛知県大学, 看護学部, 助教 (90457937)
岡崎 章 拓殖大学, 工学部, 教授 (40244975)
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Keywords | 看護学 / 感性デザイン / 危険回避 / 教育ツール / 絵本 |
Research Abstract |
本年度は,事故危険回避教育ツール『転落』について,アナログ版と各病院でカスタマイズ可能のインターネットからのダウンロード版の2種類のプロトタイプを下記の手順に従って制作した. 事故状況やヒヤリハットの傾向を看護学系の専門会議において検討し、子ども自身や家族への意識付けによって予防できる事故場面を3つに集約した.その後,看護学と感性デザイン学の専門会議において,予防可能な事故場面を転落に絞り,子ども自身や家族への意識付けが効果的になる教育的要因を検討した.その結果をもって事故危険回避教育ツール『転落』に組み込むコンテンツを明確にし,シナリオを決定した.看護系の専門会議によって,子どもとその家族の両者に対する教育ツールとしての位置づけから,子どもに対しては転落に関する4つの事例「ベッドのなかから」「ベッドはたかいゾ」「ベッドのまわりに」「うごきにくなあ」についてイラストを用いて分かりやすく表現することとした.一方,家族に対しては,「子どもがベッドから落ちてしまったら」どう対処すればよいかと,「ベッドから落ちないように」するためにはどうすればよいかについてツールに文章化して記載することとした.対象年齢の子どもと保護者が一緒になって制作するプロセスと完成後に繰り返して見る楽しみをデザイン要素として組み込むために,イラストの検討と表示文言を検討し,プロトタイプの制作を行った.インターネットからのダウンロード版は,ツール内に余白やイラスト部分に着色ができるように設定し,看護師が必要と考える注意事項を記入でき,また子どもが好きなように着色できるような遊び的感覚を取り入れることとした.看護側,感性デザイン側の両者が,プロトタイプのツールについて,作りやすさ,転落回避としての即効性,病院ごとによるカスタマイズ性,イラストと色彩が子どもに与えるイメージなどについて検討し,集約して最終案を決定した.
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