2009 Fiscal Year Annual Research Report
海外引揚問題と戦後東アジアの地域変動に関する国際的総合研究
Project/Area Number |
21672001
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Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
加藤 聖文 National Institute of Japanese Literature, 文学資源研究系, 助教 (70353414)
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Keywords | 日本近現代史 / 東アジア / 海外引揚 / 国際関係 / 韓国 / 中国 / 台湾 / ソ連 |
Research Abstract |
研究開始年度にあたる2009年度は、次年度以降の体制整備とこれまでに所在が確認できている資料の調査と収集に重点を置くと同時に、次年度以降に本格化させるロシア調査の準備に取りかかった。 本計画の中核となる資料調査では、国内外で積極的な調査収集を行った。まず国外調査は、米国のハーバード大学燕京図書館において在韓米軍政庁スタッフの個人文書の調査収集、コロンビア大学図書館では熊式輝文書(国民政府東北行営政治委員)の収集を行った。これらの収集は次年度以降も継続する予定である。さらに、米国立公文書館において中国戦区からの日本人引揚計画に関する資料の収集を行った。また、韓国鬱陵島での予備調査を行い、次年度において解放前後に面長であった個人宅において資料調査を行う計画を立てた。この他、クリミア半島(ウクライナ)調査では、ヤルタ会談およびクリミア・タタール人強制移住に関する資料の収集を行った。 国内調査は、福岡県内において継続調査中の山崎元幹(満鉄総裁)の留用時代を含めた日記など個人文書の目録作成と収集を行った(次年度継続)。また、兵庫県内において日本人救済総会会長であった高碕達之助文書の撮影を行った。その他、都内の国際善隣協会において『満洲国史』編纂資料の目録作成を行い(ほぼ完成)、次年度からマイクロフィルムによる撮影に取りかかることになった。 また、山口重次文書(満洲国協和会)・熊沢保文書(俘虜情報局長)・手島兵次郎文書(台湾総督府検察官長)などの個人文書を収集し、整理に取りかかった(次年度継続)。
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