2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21675003
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
金原 数 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (30282578)
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Project Period (FY) |
2009-05-11 – 2014-03-31
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Keywords | 分子機械 / 触媒 / 生体分子機械 / PEG / PYP / 両親媒性分子 |
Research Abstract |
1.ジチエニルエテンをフォトクロミック部位として有する、光応答性配位子の合成を行なった。得られた配位子の光反応性を詳細に検討したところ、通常のジチエニルエテン誘導体と同様の光反応挙動を示すことが分かった。興味深いことに、閉環体には2種類のコンフォマーがあることが示唆された。現在その光応答性の詳細について検討している。また、得られた配位子を用いて錯体形成を試みたところ、パラジウムと錯形成することを見いだした。 2.オクタエチレングリコールを構成要素として用いた構造化PEGを合成を検討した。その結果、中心部にペンタエリスルトール骨格あるいは芳香環を有する分岐型の構造化PEGを高収率で得ることができた。得られた化合物の水溶性を検討したところ、テトラエチレングリコールを用いた場合比較し高い水溶性を有することが分かった。また、現在熱応答性について検討を行っている。 3.オクタエチレングリコール部位を親水部、芳香環を疎水部として有する交互両親媒性分子を合成し、その2分子膜中での挙動を検討した。また、光応答性部位としてアゾベンゼンを導入した環状誘導体を合成し、光に応答した構造変化の詳細を検討した。 4.PYPに対し、非天然アミノ酸として不飽和結合を有するアミノ酸を導入した変異体の作成に成功した。これにより、PYPを汎用性の高いモジュール化する。現在、導入した官能基に対する適切な修飾法の検討をすすめている。また、PYPと酵素を融合することにより、酵素活性を光により制御できるごとを見いだした。
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