2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21676001
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 秀和 Osaka University, 産業科学研究所, 教授 (80294130)
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Keywords | 強相関 / 酸化物 / ヘテロ構造 / ナノ構造 / スピントロニクス |
Research Abstract |
強相関電子系酸化物ヘテロ構造デバイスの作製と物性評価 ■スピネル系Fe酸化物を用いた強磁性酸化物電界効果トランジスタ構造の作製 ・レーザMBE法により(Fe_<2.5>Zn_<0.5>)O_4/Pb(Ti,Zr)O_3薄膜ヘテロ接合構造を作製し、(001)配向した良質な結晶性を有する電界効果トランジスタヘテロ構造を作製した。 ・強誘電ゲート層へ電界印加することにより(Fe_<2.5>Zn_<0.5>)O_4強磁性半導体チャネルのキャリア変調による抵抗変化を確認した。 ・(Fe_<2.5>Zn_<0.5>)O_4チャネル層へ磁気Kerr効果スピン状態評価法適用し、室温に於いて強誘電ゲート層の極性を反転させることにより強磁性層のヒステリシスが変調されることを測定した。 ■二酸化バナジウム(VO_2)は、巨大金属-絶縁体転移に起因する抵抗変化により、ボロメータ等の熱センシングデバイスの有力な材料である。しかし転移温度Tpが340Kと室温に比べて高いため、相転移を室温付近に制御する必要がある。室温でのTCRの向上を目的に、WをドープしたVO2エピタキシャル薄膜V_<1-x>W_xO_2をAl_2O_3(0001)基板上に作製し、x=0.01のサンプルにおいて室温付近で-10%/Kを超える高いTCRを実現した。さらに、硬X線光電子分光法を用いてWドープによる電子状態の評価を行い、電子がドープされていることを直接に観測することに成功した。
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Research Products
(14 results)