2009 Fiscal Year Annual Research Report
超高速光パラボラパルスの発生と光伝送・信号処理への応用
Project/Area Number |
21676003
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
廣岡 俊彦 Tohoku University, 電気通信研究所, 准教授 (40344733)
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Keywords | 高速光伝送 / 光時分割多重 / 超短光パルス / 光パラボラパルス / 光信号処理 / 光位相変調 / 光スイッチ / 光多重分離 |
Research Abstract |
本年度は光パラボラパルス発生用光源として用いる40GHzモード同期ファイバレーザのモードホップ(発振周波数変動)の抑制ならびにレーザ出力スペクトルの最適化を行ない、高純度な光パラボラパルス発生を実現した。具体的には、高非線形ファイバを用いてレーザ出力光からスーパーコンティニュームと呼ばれる広帯域にわたり平坦な光スペクトルを発生させ振幅制御可能なモード数を2倍以上増大し、光パルス整形のダイナミックレンジを拡大することにより、パルスの裾野まで波形を精度良く制御したパラボラパルスの発生に成功した。またモードホップの抑制により長時間にわたり高安定なパラボラパルス発生を実現している。 パラボラパルス発生技術と並行して、本年度はその重要な応用の一つである時間領域光フーリエ変換の広帯域化に取り組んだ。具体的には、光位相変調器を新たに往復型の構成で用いることにより従来のLN位相変調器に比べて2倍以上の強い周波数チャープを実現した。これにより従来は困難であったサブピコ秒の超短光パルスに対する超高速光フーリエ変換を実現している。さらに本技術を640Gbit/s/channel単一偏波DPSK信号に適用し、これにより525kmの長距離超高速伝送に世界で初めて成功した。本伝送系に偏波多重およびDQPSK変調方式を適用することにより、今後1.28~2.56Tbit/s/channel長距離伝送の実現が期待される。
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