2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21679007
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
竹田 秀 Keio University, 医学部, 准教授 (30376727)
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Keywords | 脳・神経 |
Research Abstract |
我が国において骨粗鬆症の患者数は1100万人余りに至るが、その病態には不明な点が多い。我々は、世界に先駆けてレプチン-交感神経系による骨代謝の調節機構を見出し、骨代謝調節における新たなパラダイム「神経と骨のネットワーク」を提唱し、骨と骨外臓器は独立して代謝を営んでいるわけではなく、ネットワークを形成し、互いの代謝を調節していることが明らかとした。本研究ではこの概念をさらに発展させ、消化管による骨代謝調節機構、また骨から脳への情報伝達機構を検討することを目的とした。 今年度は、骨から脳へのフィードバックシグナルについて、マイクロCTを用いた三次元構築による骨量定量法にて、神経系特異的RANK欠損マウスが骨量の異常をきたすことを定量化した。現在、組織学的骨形態計測法、in situ hybridization法、免疫組織染色法などにより、骨組織を詳細に解析し、神経特異的RANK欠損の骨代謝の異常が骨形成に起因するか、骨吸収に起因するか、あるいは両者の共存によるものかに関する検討を行っている。まだ、消化管による骨代謝調節機構について、本年度は組織学的検討により、全身でグレリン受容体欠損マウスが骨代謝の異常を示すことを確認した。また、マイクロCTを用いた三次元構築による骨量の定量を行った。さらに、in situ hybridization法、免疫組織染色法などによる骨組織の分子レベルでの解析を開始した。 以上のように、本研究課題は当初計画通り順調に進行している。
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Research Products
(10 results)