2009 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキタス環境におけるコンテキスト適応トレーサビリティの研究
Project/Area Number |
21680009
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
井上 創造 Kyushu Institute of Technology, 工学研究院, 准教授 (90346825)
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Keywords | 情報システム / スマートセンサ情報システム / ユビキタスコンピューティング |
Research Abstract |
本研究では,ユビキタス環境におけるコンテキストを考慮したトレーサビリティの概念を,理論的および実証的に研究する.そこで,現実のコンテキスト,つまりおかれた状況に関する情報を用いてトレーサビリティを向上することを目指す. 1年目は,コンテキストを考慮したトレーサビリティのモデル化を行った.まず,トレーサビリティは個人情報保護の側面から有る意味でよく語られるため,RFID (Radio Frequency IDentification)データシーケンスについて,人が複数のRFIDタグを持つ場合についてLKC-privacyという既存モデルの拡張を行い,既存モデルとの互換性を示した.次に,個人情報を守るRFIDトレーサビリティシステムの一つであるハッシュチェインRFIDについて,d-Leftハッシュを用いて効率的に事前計算し適宜更新する方式を提案し,採択率9%のACM Wisec国際会議に採択された. また,図書館や予防医療分野といった応用分野を対象にどのようなコンテキストが求められるかを要求分析し,これらの図書館においては書棚の本の自動認識,予防医療に置いては生活習慣コンテキストの自動判別技術といったコンテキスト認識アルゴリズムを開発し,性能を評価した.これらについては実証実験も行ったため,実証実験のためのシステムについても学会発表を行った.
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