2012 Fiscal Year Annual Research Report
力触知覚の特性に基づいた階層的なシミュレーションによる質感と接触状態の提示
Project/Area Number |
21680012
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
長谷川 晶一 東京工業大学, 精密工学研究所, 准教授 (10323833)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 力覚レンダリング / 振動触覚 / 材質感 / ハプティクス / バーチャルリアリティ / 物理シミュレーション |
Research Abstract |
本研究の目的は、知覚特性に基づいた階層的な物理シミュレーションに基づく力と振動の提示により、質感や接触状態を提示可能な力触覚バーチャルリアリティ(VR)環境を構築することである。 振動特徴量計測と振動提示の研究については、剛性の高い装置を用いて振動を計測・提示することで材質感が再現できることを確認した。周波数成分を調べたところ、共振が主であり、ピーク周波数は、材質だけでなく形状や打点位置により大きく変化した。信号処理を施した後、ボイスコイルを用いて提示をしたところ、立ち上がりの波形と減衰率の材質感へ影響が大きかった。また、100~200Hz程度までの提示で材質感を再現できることが分かった。そこで、提示装置を力覚提示装置に切り替え、立ち上がり=接触直後の撃力と減衰振動の比率を変えて提示する実験を行なっている。 物体を叩いた際の固有振動のシミュレーションについては、形状と材質に応じて,有限要素法による振動の励起をシミュレーションし、その計算結果に基づいた力触覚を提示した。振動をシミュレーションするためには、振動の周波数の2.5倍程度以上の更新周期でシミュレーションを行う必要がある。また、多くの材質の剛性は力覚インタフェースが提示可能な剛性より大きい。 そこで、力覚レンダリングと振動シミュレーションは別々に行い、計算結果の振動を提示力に付加することで振動提示を行った。高速化のために、予めモード解析を行った。各モードの励起量は提示力に基いてリアルタイムに計算する。形状や打撃位置に応じた振動の提示を目指しているが、振動励起の計算に課題があり、研究を継続している。 局所動力学シミュレーションとの統合では、6自由度の力覚レンダリングを行う場合は、大域シミュレーション側が非常に煩雑になった。今後、必要性を見極めながら、剛体運動、振動、力覚提示を統合したフレームワークを作成したい。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)