2011 Fiscal Year Annual Research Report
テレロボティックメディアによる社会的テレプレゼンスの支援
Project/Area Number |
21680013
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中西 英之 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70335206)
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Keywords | バーチャルリアリティ / マルチモーダルインターフェース / ユーザインターフェース / 知能ロボティックス / スマートセンサ情報システム |
Research Abstract |
本研究の目的は,テレロボットの身体性を導入することによって社会的テレプレゼンスを支援する能力が強化された映像コミュニケーションシステムであるテレロボティックメディアの開発である.平成23年度は,テレロボットが有する様々なインタラクションモダリティのうち,身体の接触に着目した研究を実施した.対面環境での会議において一般的に発生する身体接触である握手を題材にして,遠隔地間において擬似的に身体接触を発生させることが社会的テレプレゼンスにどのような影響を及ぼすのかを調査した.まず,遠隔地間で擬似的に握手を行うことが可能な遠隔会議システムを何通りか試作して予備実験を行った.その結果,人間の手を忠実に再現することが重要であるという示唆を得たため,十分な握力を持ち,人肌の柔らかと温度を兼ね備えたロボットハンドを制作し,それをビデオ会議システムに取り付け,あたかも画面の向こう側にいる人間と握手をしているかのような感覚になる環境を構築した.そして,この環境を用いて遠隔身体接触の効果を測定する実験を行った.実験では,会話の開始時と終了時の挨拶において握手を行う場合と行わない場合を比較した.その結果,遠隔握手を行うことによって社会的テレプレゼンスが向上するとともに,会話相手への親近感が増すことが観察された.対面環境で行われる通常の握手は親近感を増すことが過去の研究で知られており,遠隔地間で行われる擬似的な握手にも同様の効果があることが判明した.この実験では,握手という儀式が持つ効果と擬似的な身体接触が持つ効果の切り分けが行えていない.そのような切り分けを行い,一般的に擬似的な身体接触が持つ効果を明らかにすることは今後の課題である.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)