2009 Fiscal Year Annual Research Report
直接教示とオンライン学習による作業技能伝達法の理論的・実験的検討
Project/Area Number |
21680021
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Research Institution | Advanced Telecommunications Research Institute International |
Principal Investigator |
玄 相昊 Advanced Telecommunications Research Institute International, 脳情報研究所, 研究員 (30344691)
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Keywords | 知能ロボット |
Research Abstract |
【理論構築・アルゴリズム実装】全体計画で示したとおり、基本的な課題から段階的に進める正面ルートと、既存の手法をベースに全ての課題を一通り進めるバックアップルートの2本立てで研究を進めた。 前者の正面ルートにおいては、H21年度は作業技能の表現方法に注力した。具体的に、3自由度マニピュレータの接触と非接触が混在する周期的作業の場合を例にとって、教示力場を関節トルクから同定するシミュレーションを行った結果、あらゆる姿勢においてもほぼ正確に力場を同定することができた。また、簡便な接触センサを併用することで、接触力もほぼ正確に同定することが可能であることがわかった。現在、獲得した高次元力場を記憶するための技能ライブラリの構築方法について検討を行っている。具体的には、非線形多様体の埋め込みアルゴリズムを実装している。これはH22年度の前半に終え、後半では類似軌道を抽出するアルゴリズムの開発に移行する予定である。 後者のバックアップルートにおいては、関節軌道に基づく簡易版学習アルゴリズムおよび教示方法の検討を行った。具体的には、教示される軌道群をそのままの形で記憶し、それをもとに作業空間上の位置と力の繰り返し学習制御するシミュレーションを行った。適切に学習パラメータを設定すれば追加学習が不要である場面がほとんどであったため、今後は自由度を増やし、顕著な環境変化に対して追加学習の有効性を検討する必要がある。 【実験機の試作】理論検証のための堅牢な学習ロボットの開発に着手した。具体的には油圧式の3関節脚式ロボットを試作し、力制御等の基本的な性能を確認した。設計から間髪を置かずに一気に製作したため相当な時間を割くことになったが、逆にH22年度以降はアルゴリズム開発に専念できるため、全体的に見て計画は遅れていない。
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