2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21680023
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
梶本 裕之 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (80361541)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 触覚 / 情動 / モデル化 / インタフェース |
Research Abstract |
最終年度である24年度は、これまでに提案してきた触覚による情動誘発をもとに、具体的な応用提案を行った。具体的には「体毛を立毛させることによる驚き感覚の増幅」、「擬似的な心拍の提示による親近感の増幅」,「歯を磨く際の振動変調による心地よさの増幅」,「触覚による聴覚の増幅」を行った. 体毛の立毛については、これまでの研究で前腕の立毛によって驚き感覚が増幅されることは確認されてきた。本年は特に映画館での視聴時の体験の増強を目的に、椅子型デバイスを用いた全身への提示実験を行った。 擬似心拍の提示については、これまでの研究で好意をもたらす傾向の高い映像の提示にともなって自己の心拍を上昇させると好意が上昇することが確認されていた。これをコミュニケーション用途に用いるため、ソファや携帯電話などの日用品への内蔵を行った。 歯を磨く際の振動変調は,歯ブラシに装着したコンタクトマイクにより振動を記録,周波数フィルタリングを行った後に再生するものである.実験の結果,高周波成分が磨いた感(清潔である感覚)を惹起し,低周波成分が磨いている感(努力している感覚)を惹起すること,さらに磨いている最中に徐々に低周波から高周波に変化させることで最も達成感を得やすいことがわかった. 触覚による聴覚の増幅は,音を聞いている最中に手のひらに触覚刺激を呈示すると音を大きく感じるというものである.従来から単純なホワイトノイズで同様の効果が生じることは知られていたが,今回聴覚刺激と倍音構造をなす周波数の触覚刺激が効果が高いこと,言い換えれば触覚と聴覚の間にも一種の和音が成立することがわかった.よく知られているように和音は聴覚的な快を決める重要な要素であるため,今後触覚における快を探求するための重要な手がかりが得られたと考えている.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(17 results)