2009 Fiscal Year Annual Research Report
記憶学習に関与する神経回路の可視化とシナプスにおける変化の解析
Project/Area Number |
21680027
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
松尾 直毅 Fujita Health University, 総合医科学研究所, 講師 (10508956)
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Keywords | 記憶 / シナプス / マウス |
Research Abstract |
記憶するということは経験により脳内に生じた"何らかの変化"が維持されることであると考えられる。そこで、この何らかの変化が生じると予想される神経細胞同士のつなぎ目であるシナプスにおける分子・細胞変化を明らかにすることは極めて重要な課題である。本研究課題では、研究代表者らが開発した誘導系GFP-GluR1トランスジェニックマウスを主に用いて、中枢神経系の神経伝達に中心的役割を果たすと考えられているAMPA型グルタミン酸受容体の記憶学習時における動態の解析と、学習によるニューロン、シナプスの分子・細胞変化の解析を行っている。本年度は、学習直後のAMPA型グルタミン酸受容体めシナプスへの取り込みとその形態との関連についての解析を行う上で必要な種々の条件を確立した。現在、データを取得し、解析を進行中である。また、学習刺激により活動した神経細胞と活動しなかった神経細胞間での分子的差異を明らかにするために、種々のシナプスマーカーを用いた免疫染色、western blot、銀染色などを用いた解析を行った。更に、AMPA型グルタミン酸受容体の脳内での挙動を明らかにするための新たなトランスジェニックマウス作製のためのベクターを作製、受精卵へのインジェクションを行い、外来遺伝子が染色体に組み込まれた系統を得る事が出来た。
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